update:2023.10.7

工学系キャリア教育


資源のない日本がこれからも発展していく道は、科学技術立国しかありません。そして科学技術立国として存立していくためには、技術開発を担う工学人材(技術者、工学系研究者等)の存在が必要不可欠です。しかし「工学離れ」と言われるように、優秀な人材をこれからも確保していくことが果たしてできるかが懸念されています。
この要因として、『工学』そのものが子供たちや小中高校の先生にイメージされにくいこと、学校における理科教育における工学や技術の扱い、「働きがい」「日々の仕事のありよう」「処遇」といった技術者の実像が子供たちに知られていないこと、厳しい経済状況による製造業のイメージ低下、等々があげられます。
この現状を打破するためには、「企業の技術者−大学工学部の研究者・学生−次世代を担う子供たち」という流れをもっとしっかりと結ぶことが必要です。技術者がその仕事に対して持っているやりがい・喜びや責任感等を子供たちに伝えると共に、子供たちが持っている将来の夢を実現するための道筋(例:その夢を実現するためにはどういう工学を学ぶ必要があるか)を子供たちに示してあげることが必要です。

このような考え方の下で、子供たちに対する工学系キャリア教育についての実践及び研究を行っています。最初は三菱総合研究所において、国の政策の実施支援の形でこの問題に関わってきましたが、現場での実践と実践結果に基づく研究及び普及啓発の必要性を痛感し、2012年4月からは東北大学工学部電気情報物理工学科(情報知能システム総合学科から改称)教育広報企画室において高校生を対象とした工学系キャリア教育のコーディネート業務を担当しました。
2018年4月からは東北大学工学部入試広報企画室長として高校生への工学系キャリア教育(研究者・技術者へ進むことの魅力の訴求)、創造工学センター副センター長として小中学生へのSTEM教育(東北大学サイエンスキャンパスの運営・事務局)及び大学生へのものづくり・創造性教育(教育施設の管理・運営)などを担当し、これらの経験を通じて工学系キャリア教育についての研究・考察を行っています。 次世代工学人材の裾野拡大のための東北大学サイエンスキャンパスの取り組みについての考え方や特徴については、東北大学アニュアルレビュー 2019をご覧ください。


工学系キャリア教育に関するこれまでの発表等

表題掲載誌等発表年
東北大学サイエンスキャンパス-大学と企業が連携した体験型科学教室-化学と教育 70巻1号2022
体験型科学教室におけるTA活動の学生への教育効果工学教育協会第68回年次大会2020
大学と企業が連携した体験型科学教室におけるサイエンス・コーディネーターのタスク分析工学教育協会第67回年次大会2019
子どもたちに「なぜ?」と問いかける力を 東北大学サイエンスキャンパスの体験型科学教室〜前編〜[インタビュー:青木秀之、中村肇]協和キリン MIRAI PORT (Web)2020
東北大学サイエンスキャンパス −次世代工学人材の裾野拡大のために東北大学アニュアルレビュー 20192019
工学部で描ける未来と可能性エデュケーション・ダイヤモンド 2017年入学 中学受験特集 秋号2016
高校生への工学キャリアの見える化の実践と展望 人間工学を担う次世代人材の確保の参考として労働の科学 68巻4号2013


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